「○○の動く城」というアニメの様にダイナミックではないが、工房の前に作った(作業中)塀が、気が付けば移動している。 日によって中庭が広く見えたり、狭くなっていたり。 まるで生き物のように元気に庭を動きまわっていた。
しかし、最近疲れていたのだろうか、ぐったり斜めに傾いていた。 そういえば、忙しくて話しかけてなかったことを後悔した。
自然に反しないそのゆるやかな曲線は、もはや塀ではなく、屋根のようであった。 まるで、鉢と皿の境目はどこなのか?と問われているようだった。
しばらく眺めていたのだが、強い風と旅に出そうだったので、かわいそうだが首輪をつけてやった。