縁というのは面白い。 奇跡的なタイミングで、僕らも家族や友人に出会えた様に、大きな円と円が一瞬交わった瞬間、熱い思いを持った者同士にしか分からないモノがあるのだろう。
彼(監督の映画になくてはならない友人)はその日から、静かだった。
監督が用事で現場を空けている時間、僕は気を使い声を掛けたが反応が良くなかった。 なぜなら、彼は役の事だけ考えたかったのだろう。 学校の事やどうでもよい僕の話より、機械の身体になってしまったヨシザワの心に触れようとしていたのだろう。 僕はそんな空気も読めず、少し恥ずかしかった。 楽しいだけでは乗り越えられない迫力を感じた。
彼は現在、役者を目指しているらしい・・・。